課税所得480万の僕が、毎年27万円取り返している話
飲食店を業務委託で運営していると、税金の高さをひしひしと感じます。
売上が上がれば上がるほど持っていかれる感覚。社会保険は全額自己負担、退職金も当然なし。
「なんとかできないか」と調べ始めて、たどり着いたのが小規模企業共済でした。
結論から言います。僕は月7万円を掛けていて、それだけで年間約27万円の節税になっています。 特別なことは何もしていません。制度に入っただけです。
小規模企業共済とは?
国(中小機構)が運営する、個人事業主・小規模企業経営者のための退職金積立制度です。
簡単に言うと、毎月掛金を積み立てながら、その全額が所得控除になるという制度。
掛金は月1,000円〜70,000円の範囲で自由に設定でき、途中変更もできます。
最大のメリット:掛金が全額控除される
たとえば月7万円(年間84万円)を掛けた場合、その84万円がそのまま課税所得から引かれます。
銀行預金は「貯めた額に利息がつく」だけ。でも小規模企業共済は「貯めた額が税金から消える」。
ただし誤解しやすいポイントがひとつ。84万円が丸ごと戻るわけではありません。 実際には「税率分だけ現金が手元に残る」仕組みです。節税額は掛金×自分の税率で決まります。
税率別シミュレーション(年間84万円掛けた場合)
| 課税所得 | 税率(所得税+住民税) | 節税額の目安 |
|---|---|---|
| 〜195万円 | 約15% | 約12.6万円 |
| 195〜330万円 | 約25% | 約21万円 |
| 330〜695万円 | 約33% | 約27.7万円 ← 僕はここ |
| 695〜900万円 | 約43% | 約36.1万円 |
| 900〜1,800万円 | 約50% | 約42万円 |
※所得税率+住民税10%の概算。復興特別所得税は省略しています。
まず自分の課税所得がどのラインかを確認してみてください。
デメリットも正直に言う
節税効果が大きい分、デメリットも把握しておく必要があります。
- 「任意解約」だと20年未満で元本割れ。事業を続けたまま自己都合でやめると「解約手当金」扱いになり、掛金総額を下回ります
- 流動性が低い。積み立てたお金はすぐに引き出せない
- 利回りは低い。投資としての期待はしないこと
- インフレに弱い。長期的な物価上昇には対応しきれない
ただし元本割れには大事な補足があります。廃業して受け取るなら話は別。
廃業の場合は「共済金A」という一番有利な受け取りになり、納付6か月以上なら元本割れしません。掛金全額に、運用状況に応じた付加共済金が上乗せされて戻ってきます。つまり10年でやめることになっても、廃業なら損しない。
ひとつだけ注意。廃業届を出す前に解約手続きをすると「任意解約」扱いになってしまいます。やめるときは順番を間違えないこと。減額・解約まわりの落とし穴はこの動画が詳しいです。
あとは貸付制度があるのも安心材料。積立額の一定範囲で低金利の融資が受けられるため、急な資金需要にも対応できます。
なぜ僕はこれを選んだか
デメリットを並べても続けている理由はシンプルです。
廃業すれば、掛金が全額、運用分も上乗せされて「退職金」として戻ってくるから。
僕には飲食店の最前線から引退するという目標があります。業種の寿命リスクを考えると、「いつ辞めてもいい状態にしておく」ことが精神的にも財務的にも重要。小規模企業共済は、その安心感を担保してくれる制度でもあります。
受け取り方も「一括」「分割」「併用」から選べるので、退職所得控除の活用も計画しやすい。
なお、僕はiDeCoも併用しています。2つの制度の違いと使い分けは、長くなるので別の記事にまとめました。
まとめ
小規模企業共済は「節税+退職金準備」を同時にできる、個人事業主にとって優先度の高い制度です。
節税はテクニックじゃない。「先に守るか、後で払うか」の違いだと思っています。その中でも小規模企業共済は、かなり再現性の高い一手でした。
掛金は月1万円からでも始められます。でも僕は、最大限の効果を出すために満額の月7万円で攻めています。掛けた分だけ控除される制度だから、余力があるなら上限まで使い切る。それだけの話です。
ちなみに、小規模企業共済に限らず、お金のことはYouTubeの脱・税理士スガワラくんで勉強しています。税理士さんが節税や資金繰りの話を分かりやすく話してくれるので、個人事業主には特におすすめ。
小規模企業共済についてはこの完全版解説動画が分かりやすいので、深く知りたい方はぜひ。
まずは資料請求だけでも、動いておく価値はあります。